とうとうやってきました。1965年10月、太陽系の果てからやってきて、太陽面に突入したあの恐ろしい「クロイツ組」の彗星の一味です。このグループの特色は、近日点距離が極めて小さく、太陽コロナの中です。ですから、どの彗星も太陽コロナの摂氏100万度といわれる超高熱を浴びるという過酷な運命にあります。

 しかし1965年の「イケヤ・関彗星」の時には奇跡がおこりました。ほとんどが氷でできているといわれる彗星核は生き残ったのです。そして20世紀最大の彗星の一つに発展したのです。

 今回の彗星「A11bp71」ATLASは、今年の10月28日に、近日点を通過し太陽に0.0088天文単位と接近します。それまでに爆発分裂する可能性が高いのですが、もしうまく太陽コロナの中を通過すれば今世紀最大のホウキ星の一つになるかもしれません。

 1965年の「イケヤ−セキ彗星」は、そうした難関を突破して今世紀最大の彗星の一つになりました。
 10月20日には、標高1400米の、東津野村の「天狗高原」で星の講演と観測会を持ちます。星は肉眼で7等星まで見えます。今回の彗星が白昼見えるのか否か、試すのに絶好のチャンスです。
 彗星と小惑星の秘密について、今までの観測の成果から大いに語りましょう。太陽系のナゾに挑戦しましょう。!(^^)!

(写真は太陽に突入していくクロイツ族の彗星)
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