高知市には東経も北緯もすべてが「3」の数字で表される珍しい場所がある。有名なはりまや橋から東に300mくらい離れた「江の口川」の中で、それを記念するメモリアルが建っている。

 東経、133度33分33.3秒

 北緯、33度33分33.3秒 である。

 その土地の緯度は、天頂にある星の位置から正しく決定されたものであるが、どういうものかその数値に大きなミステイクがあって、終戦直後の北海道礼文島での金環日食の時、日食の起こる寸前になって、観測隊が南に2km移動するというハプニングがあった。世界中から、多くの学者や観測隊が集まって、大失敗を演ずる直前になって、この危機を救ったのは、当時の東京天文台に勤めていた広瀬秀雄博士であった。そのころ私は一高校生であったが、校庭でテニスに熱中しているとき突然日食が起こり、昼間が次第に暗くなっていく森羅万象に驚きの眼をみはったが、その陰では学者たちの懸命の努力があったのである。
 その後突然現れた「マック ガン彗星」との出会いによって、私の天文熱は次第に格化していったのである。

 秋冷の屋根に上り、手作りの望遠鏡を操って、何も見えない明け方の星空を見張っ事が懐かしい。誰にもこのような失敗談はあったものだ。あの時の寒さと星の美しさ今でも身にしみている。そして、屋根にこだまする、冷たい風の音も、、、、。

 当時の懐かしい、手作りの青い筒の天体望遠鏡は、今オーテピアの科学館に展示されている。奇跡的な彗星発見が行われた望遠鏡で一度覗けば幸運が訪れるというジンクスがある??

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