昭和10年(1935年)ごろだったと思う。中国大陸の、盧溝橋に端を発した日中戦争は「支那事変」と称して、いつ果てるともなく大陸に拡大し続けていた。当時まだ小学校にも上がっていなかった幼少の私は、突然の夜中のサイレンの音で目が覚めた。
「つとむ起きろ火事だ」と、同じ2階で寝ていた父が叫んだ。慌てて起き上がり北側の雨戸をあけたが、火事らしい赤い炎はどこにも見当たらなかった。しかし、このとき私は見た 。真っ黒い宇宙の中に、燦然と光り輝く物凄い光の滝を。「天の川だ」と心の中で叫んだ。
それは、かつて父の生まれ故郷の山間で見た天の川そのものであった。当時人口18万の高知市街の空にも夜空を圧するような星空があり、暗い市街は星の光にうずもれていたのである。
天頂付近では微光の流星群が盛んに活動していた。今思えばこの時がはじめての星空との対面だったと思うが、星空に特別の興味は抱かなかった。それはまた別の機会にやってくるのである。私の心を宇宙の中へと、引きずり込んだ現象は、世にも奇怪な宇宙の怪物?の出現であった。

「つとむ起きろ火事だ」と、同じ2階で寝ていた父が叫んだ。慌てて起き上がり北側の雨戸をあけたが、火事らしい赤い炎はどこにも見当たらなかった。しかし、このとき私は見た 。真っ黒い宇宙の中に、燦然と光り輝く物凄い光の滝を。「天の川だ」と心の中で叫んだ。
それは、かつて父の生まれ故郷の山間で見た天の川そのものであった。当時人口18万の高知市街の空にも夜空を圧するような星空があり、暗い市街は星の光にうずもれていたのである。
天頂付近では微光の流星群が盛んに活動していた。今思えばこの時がはじめての星空との対面だったと思うが、星空に特別の興味は抱かなかった。それはまた別の機会にやってくるのである。私の心を宇宙の中へと、引きずり込んだ現象は、世にも奇怪な宇宙の怪物?の出現であった。

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