高知市の中心を流れる清流「鏡川」で戦前育った水泳選手がいました。その名は「北村久寿男」選手です。昔はプールが無かったために、鏡川の流れの緩やかな下流で練習していたのです。わずか14歳の中学生で、ロスアンゼルスのオリンピック大会に出場して見事1500mの自由形で優勝しました。

 私は子供のころから近くに鏡川がありながら全く泳げませんでした。高校生になっても苦手意識は同じで、学校の20mプールを平泳ぎで、やっとたどり着ける状態で、水泳の時間にはさぼったりしました。そんな私が本格的に習いだしたのは、水泳クラブの猿猴会(えんこうかい)との出会いでした。

 猿猴とは大変泳ぎのうまい、今では日本では絶滅したカワウソに似た動物のことです。この猿猴会からマスターズの全国大会に度々出場するようになり、40歳を過ぎてから本格的な水泳を習い始めました。そして東京大会では日本マスターズの会長であり、あこがれの北村久寿男氏にお会いすることができました。

 ここでは彗星ではない珍しいメダルをお目にかけます。決して自慢するのではなく、全くの素人から、努力すればここまで到達できたという証です。それは少年のころ本田実氏の彗星発見に憧れて志し、苦難の結果、奇跡的にドノホーメダルに到達できたのと同じ事です。いま、こうして思い出のメダルを並べて見ると、天文より水泳の方が多いのは些かのショック?でした。

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