月は満月よりも半月の頃が望遠鏡で見て最も美しい姿です。クレーターが良く見えます。去る5月25日に芸西天文台で観測会があって、目標になったのが月と木星でした。今年の7月に大接近する火星は、22時を過ぎた頃、ようやく東の地平線上にその赤い姿を現します。

 この月について半世紀ほど昔に奇妙な噂が立ったことがあります。半月の頃の月の夜の世界に流星が見えるというのです。月には大気がありませんので流れ星が飛んだとしても光りません。もし光って見えれば月に薄いながらも空気がある証拠になるというのです。しかし、よほど大きい火球でないと遠く地球からは見えません。

 こうして、東亜天文学会の会員を中心にして観測会が開かれました。そして多くの方が「見た!」という報告を送ってきました。そのほとんどが火星や木星の観測者でした。火星の運河を見誤っていたように、これも観測者の錯覚だったのでしょうか?

 しかし古い時代の記録によると、月の裏側に巨大な隕石が落下し大きな火花を散らしたことがあります。大気はなくても月面に衝突した時の火花は見えます。何人かのキリスト教の僧侶が、これを目撃していたのですが、比較的最近になって月の探査機が、月の裏側に近い場所での、新しいクレーターを確認しました。

 写真は芸西の60cm反射望遠鏡で見た半月です。昼と夜の境目あたりにクレーターが目立っています。上が北です。
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